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インドの車窓から vol.1 「なんでインドなの?」

 

“なんでインドなの?他の国もあるじゃん。ていうか、日本にも困ってる人めっちゃいるじゃん、、、なんでインドなの?”

 

こんにちは、Smiles Production代表の松井稜弥(リョウヤ)です(-_-)

 

この質問。自分のしている活動、Smiles Productionの活動を誰かに伝える時、必ずといっていいほど聞かれる質問。

 

 

 

なんでインド、、、、、

 

 

 

僕がこの「国際協力」という分野に足を踏み入れたのは2年前。大学1年の春。小学校の頃からやってきたサッカーを続けるか、なにか新しいことを始めるか。迷っていた時期だった。

 

自分はなにがしたいのだろう、、、そう考えていた時に思い出したのは小学生時代の夢

 

「国境なき医師団になりたい」

 

 

これだ!!

 

そう思った。

 

医者にはなれそうにない。でも手段は他にもたくさんある。自分ができる国際協力をやろう。

 

そう決めてからは早かった。

 

身近で話を聞いてくれそうな先輩に「国際協力、開発途上国に対する自分の想い」をぶつけ、紹介してくれた団体が“Smiles Production”(以下SP)だった。

 

「リョウヤ、お前にはこの団体が合ってると思う。お前のやりたいことがなんでもできるはずだ!!とりあえず、団体説明会に行ってみろよ!!!」

 

そう、先輩に言われ、SPの説明会に行き、まもなくSPに入った。そして、それとともにサッカーもやめた。「国際協力」一本に全力で取り組みたかったから(というか、性格上2つのことを本気でやるのができないからか、笑)

 

SPの先輩方は本当に頭がキレて、なによりクレイジーな人達ばっかりだった。ミーティングの内容にも全くついていけず、正直、ミーティング終わりには毎回、疲弊しきっていた。

 

そんな俺に、SPで一番クレイジーなT先輩(今後の俺に大きな影響を与えることになる人物)がこう言ってきた。

 

 

「リョウヤ、夏休みにインド行かね?」

 

 

SPの活動に協力してくださっているNPOが主催するインドワークキャンプへの誘い。T先輩自身、インドには何回も渡航し、今回はこのワークキャンプの引率をするとのことだった。

 

「行きたいっす!!!」

 

即答!!

 

開発途上国にこんなに早く行けるなんて。それよりも、国際協力の最前線の現場に行けるのは千載一遇のチャンスだと思った。

 

ワークキャンプの申し込み期限がぎりぎりだったので、親に説明する時間も無く、事後報告だった。

「俺、夏休みにインドに行く。今回だけはお金を出してほしい。あと、承諾書を家宛てに速達で送ったからサインとはんこを押して送り返して!!」

 

めっちゃ怒られたけど、なんとか許してくれた、笑

 

日程が被っていた大学の短期留学プログラムもキャンセルした。そのくらい、このインドワークキャンプが自分にとって何か今までとは違うものをもたらす気がしていた。実際、本当にそうだった。

 

 

201596日。

 

いよいよインドワークキャンプ、出発の日。午後1時。関空発上海経由デリー行き。

 

そして、、、、

 

 

日付変わって7日、現地時間深夜2時、、デリーに到着。

 

到着したインドはもうなんていうか、、暑いのと、、なぜか漂うスパイスの香りと、、深夜だというのにハイテンション過ぎるインド人の圧が、、濃かった、笑

 

 

溢れんばかりの人、モノ、建物、乗り物、ごみ、動物、、、そして社会課題。

インドは衝撃的なことばっかだった。

 

 

 

15日間で、デリー、シリグリ、ダージリン、コルカタの4つの都市や町を訪れた。

そして、その中でもシリグリという町が大好きになった。

 

シリグリ、そしてそこにある西ベンガル地方の交通の要所NJP駅には、路上で暮らす子どもや家族、人々がたくさんいた。ほんとうに。

 

彼らは、物乞いをし、麻薬をし、時には犯罪行為をしながら暮らしていた。家もない。親もいない。そんな子がたくさんいた。

だけど、この町に住む人はその光景が当たり前のようだった。当たり前のように見過ごし、当たり前のように生活をし、中には彼らを邪険に扱う人もいた。

 

衝撃的だった。信じられなかった。

 

けど、

 

路上で暮らす子ども達、人々は笑ってた。いつも笑顔だった。

そして、僕たち日本人を温かく迎えてくれた。

 

わからなかった。

自分の目の前で起きていることも、その原因も、何をすればいいのかも、そして彼らの気持ちも。

 

だから、

 

ただひたすらに調べた、彼らのことを。

必死に食らいついた、彼らに。

 

 

つたない英語とボディランゲージと表情とノリを駆使し、現地語を翻訳してくれる現地NGOの力をかりながら。

 

彼らのことを知る度に、どんどん分からなくなった。

 

本当に。

 

結局、すべては分からなかった。

 

けど、彼らとの距離は本当に縮まった。

そして、彼らのことが大好きになった。

「マチュー!!!」

彼らが俺の名前を呼びながら、寄ってくるのが嬉しかった。

 

びっくりするような現実を突きつけられ、わけがわかんなくなっていた俺にとって彼らの存在は大きかった。

 

彼らと会う度にショックを受け、同時に元気をもらった。

 

あいつらに会うという理由だけだとしても、もう一度インドに来ようと思った。

 

あいつらのために、、なにかしたい。心からそう思った。

 

 

「現地は、現地の人たちは“ミセモノ”じゃない。確かに、同じ時間を生きてる。だから、時々でもいいから彼らに思いを馳せてほしい。“良い経験になった”なんて言葉で片づけるなよ」

 

引率をしてくれた、T先輩の言葉を胸に刻んだ。

 

 

2015920日 

メンタルも身体もボロボロにされた初インドは終わった。

 

 

 

 

だらだらと綴ってきたけど、最初の話題にそろそろ戻るか。

 

  

なんでインドか、、、

 

  

 

“そこに友達がいるから”

 

 

別に日本の問題を軽視したり、見て見ぬふりしたわけではないし、他の困ってる人たちはどうでもいいとかって思ったわけじゃない。

 

 

自分じゃない誰かのために何かしたいと本気で思ったから。

自分の人生を、自分じゃない人たちのために捧げたいと思ったから。

 

それがたまたま、インドだったから。

それがたまたま、あいつらだったから。

 

 

 

そんだけ。

 

 

みんな誰しも家族のために、友達のためになにかしたいと思うだろ。

 

それと一緒。

 

日本だろうが、海外だろうが、インドだろうが関係ない。そんな物差しで測れない。測るもんじゃない。

 

 

 

 

これが俺の答え。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

インドの“友達たち”についてや、現地で何をしているかとか、インド食体験記とかとか、、、、

それはまた、次の機会に書こうか!!

 

  

そうしよう、、

 

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!

 

では、“アバル・ダカ・ホベー(また会いましょう)!!!” 

 

Ryoya

こんにちは!Smiles Production元副代表の、みゆです。

 

 

今回はちょっと真面目な話。

この団体の、根っこの話。




幸せって何だ?



私にとっての幸せは「美しいもの」を見つけた時。

 

それは秋空だったり,歌の詩や色,言葉,大切な人々,ふとした瞬間に見える思いやりの気持ち

友人たちの生き生きしているときの表情だったりする。

 

ここでいう「美しいもの」というのは,日常の中でふと気づけばあるものたちのこと。

 

 

 

じゃあ、インドの子どもたちが幸せな状況ってどんなときだろう。



SPに入って一年ほどたった冬,団体の理念が

 

自分らしい生き方への挑戦を

 

に変わった。

これを決めるために,当時のメンバーと子どもたちの幸せのカタチを考え,考た。

 

なぜなら,

私たちの活動はインドの人々が幸せになるためにあると 考えていたら。

 

でも,ひたすらわからなかった。

 

メンバー内ですら「幸せのカタチ」は人それぞれなのに,

インドの子どもたちのことなんて環境や常識,文化,バックグラウンド,ありとあらゆるものにおいてギャップが大きすぎる。

 

現地に行ったメンバーも行ったことないメンバーも共に頭を抱えた。

 

想像しても答えは出なかった。

 

 

話し合うほどに複雑になり,私は理解が追い付かなかった。

 

 

 

 

貧困の子どもにとって,幸せって何だ?

 

 

 

 

―生きるための衣食住が整っていること,

  学校に通い教育を等しく受けること,

  差別のない社会で生きること,犯罪に巻き込まれず犯罪者にならないこと,

  家計に継続的な安定があり児童労働や物乞いをせずとも暮らせること,

  自分の考えを表現しても罰せられないこと,

  生活環境が衛生的であること,

  良い家族がいること。

 

 

 

 

「貧困の子どもたち」から連想されるマイナスのイメージを課題ととらえ,

その解決が幸せであると考え,具体的な支援をしようとしている。

 

でも

 

その視点で,本当に子どもたちの幸せの根本を見つめることができているのだろうか

 

 

 

 

結局,議論は冬休みまでに終わらず,翌年へと持ち越された。

 

 

 

 

年が変わって集まったメンバーの頭は,冬休みという期間で冷やされ,

冬休み前の理念決めの時の混乱は落ち着いていた。

その上で,再度子どもたちの幸せとは何かについて考えた。

 

すると,数人のメンバーから新たな視点が生まれてきた。

 

 

 

 

幸せとは課題解決のことではなく,その課題解決の先で,子どもたちが自らの力で実現していく「夢」なのではないか。

 

私たちとインドの子供たちの意識にはあらゆる面で大きなギャップがあるけれど,

これだけは共通して言うことができるのではないだろうか。

 

 

 

 

他のメンバーもそれに納得し,

 

インドの子どもたちも,それを支援する私たちも自分らしさを軸に活動できるよう,

 

SPの新たな理念「自分らしい生き方への挑戦を」が生まれた。



 

 

 

 

この理念に対して,

自己実現よりもまず生きるための支援を目指すべきではないかと思う人も少なくないと思う。

 

確かに,何よりもまずしっかり生きることの出来る環境が必要だ。

 

でも実はこの理念は,そのことと強く結びついている。

 

 

 

 

 

子どもたちが自分の夢を実現できない,また,将来に夢を持つことすらしていない背景には様々な課題がある。

 

 

その課題があるから,子どもたちは自分の努力だけでは自己実現ができない,自己実現の選択肢が広がらない。

 

 

どうしようもない環境下で生きている。

 

 

 

でも、

 

 

成功するにしろ失敗するにしろ,

それは周りの環境のせいではなく自分の努力や能力によるものであってほしい。

 

そうして人生の学びを深めていってほしい。

 

だから私たちは,自己実現に向けて教育という面から課題解決にアプローチをしていく。

 

 

 

 

 

最後に。

 

これまで,Smiles Productionという団体名について深く考えたことがなかった。

 

でも2017の春,インドを訪れ,ふとその意味が気になった。

 

 

 

  ―笑顔をつくりだす―

 

 

 

その笑顔が自己実現によって生まれたら,なんて素敵なんだろう。

 

 

インドに行って,この団体の名前がとても好きになった。

 

 

 

 

SPがあることで,学校をはじめとする様々なチャンスの中で,

学びや人とのかかわりの中で自分に可能性を見出し,

本当にそうなりたいと思える目標との出会いを掴んでほしい。

 

 

この団体に関わる全ての人へ。

 

最後まで読んでくれたみなさまへ。




こんにちは!Smiles Production元副代表の、みゆです。

 

 

今回はちょっと真面目な話。

この団体の、根っこの話。




幸せって何だ?



私にとっての幸せは「美しいもの」を見つけた時。

 

それは秋空だったり,歌の詩や色,言葉,大切な人々,ふとした瞬間に見える思いやりの気持ち

友人たちの生き生きしているときの表情だったりする。

 

ここでいう「美しいもの」というのは,日常の中でふと気づけばあるものたちのこと。

 

 

 

じゃあ、インドの子どもたちが幸せな状況ってどんなときだろう。



SPに入って一年ほどたった冬,団体の理念が

 

自分らしい生き方への挑戦を

 

に変わった。

これを決めるために,当時のメンバーと子どもたちの幸せのカタチを考え,考た。

 

なぜなら,

私たちの活動はインドの人々が幸せになるためにあると 考えていたら。

 

でも,ひたすらわからなかった。

 

メンバー内ですら「幸せのカタチ」は人それぞれなのに,

インドの子どもたちのことなんて環境や常識,文化,バックグラウンド,ありとあらゆるものにおいてギャップが大きすぎる。

 

現地に行ったメンバーも行ったことないメンバーも共に頭を抱えた。

 

想像しても答えは出なかった。

 

 

話し合うほどに複雑になり,私は理解が追い付かなかった。

 

 

 

 

貧困の子どもにとって,幸せって何だ?

 

 

 

 

―生きるための衣食住が整っていること,

  学校に通い教育を等しく受けること,

  差別のない社会で生きること,犯罪に巻き込まれず犯罪者にならないこと,

  家計に継続的な安定があり児童労働や物乞いをせずとも暮らせること,

  自分の考えを表現しても罰せられないこと,

  生活環境が衛生的であること,

  良い家族がいること。

 

 

 

 

「貧困の子どもたち」から連想されるマイナスのイメージを課題ととらえ,

その解決が幸せであると考え,具体的な支援をしようとしている。

 

でも

 

その視点で,本当に子どもたちの幸せの根本を見つめることができているのだろうか

 

 

 

 

結局,議論は冬休みまでに終わらず,翌年へと持ち越された。

 

 

 

 

年が変わって集まったメンバーの頭は,冬休みという期間で冷やされ,

冬休み前の理念決めの時の混乱は落ち着いていた。

その上で,再度子どもたちの幸せとは何かについて考えた。

 

すると,数人のメンバーから新たな視点が生まれてきた。

 

 

 

 

幸せとは課題解決のことではなく,その課題解決の先で,子どもたちが自らの力で実現していく「夢」なのではないか。

 

私たちとインドの子供たちの意識にはあらゆる面で大きなギャップがあるけれど,

これだけは共通して言うことができるのではないだろうか。

 

 

 

 

他のメンバーもそれに納得し,

 

インドの子どもたちも,それを支援する私たちも自分らしさを軸に活動できるよう,

 

SPの新たな理念「自分らしい生き方への挑戦を」が生まれた。



 

 

 

 

この理念に対して,

自己実現よりもまず生きるための支援を目指すべきではないかと思う人も少なくないと思う。

 

確かに,何よりもまずしっかり生きることの出来る環境が必要だ。

 

でも実はこの理念は,そのことと強く結びついている。

 

 

 

 

 

子どもたちが自分の夢を実現できない,また,将来に夢を持つことすらしていない背景には様々な課題がある。

 

 

その課題があるから,子どもたちは自分の努力だけでは自己実現ができない,自己実現の選択肢が広がらない。

 

 

どうしようもない環境下で生きている。

 

 

 

でも、

 

 

成功するにしろ失敗するにしろ,

それは周りの環境のせいではなく自分の努力や能力によるものであってほしい。

 

そうして人生の学びを深めていってほしい。

 

だから私たちは,自己実現に向けて教育という面から課題解決にアプローチをしていく。

 

 

 

 

 

最後に。

 

これまで,Smiles Productionという団体名について深く考えたことがなかった。

 

でも2017の春,インドを訪れ,ふとその意味が気になった。

 

 

 

  ―笑顔をつくりだす―

 

 

 

その笑顔が自己実現によって生まれたら,なんて素敵なんだろう。

 

 

インドに行って,この団体の名前がとても好きになった。

 

 

 

 

SPがあることで,学校をはじめとする様々なチャンスの中で,

学びや人とのかかわりの中で自分に可能性を見出し,

本当にそうなりたいと思える目標との出会いを掴んでほしい。

 

 

この団体に関わる全ての人へ。

 

最後まで読んでくれたみなさまへ。